コールセンターの用語集|働く前に知っておけば専門用語も安心!

公開:2024/02/27 更新:2024/03/22
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「コールセンターで働いてみたいけど、専門用語が覚えられるか不安」

「コールセンターにはどんな専門用語があるんだろう?」


このような悩みや疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。コールセンター業務には専門用語はいくつかありますが、実は難しくありません。


この記事では、コールセンターで主に使われる用語とその意味をやさしく解説します。また、用語を早く覚えて業務に活かすと、キャリアアップも狙えるでしょう。


この記事を読むと、コールセンター業務への不安が解消され、自信を持って業務にチャレンジできるようになります。

コールセンターでよく使われるアルファベットの用語


まず、コールセンター用語のアルファベット編を紹介します。

英語が多くあると躊躇してしまうかもしれませんが、意味を知っておくと不安が少なくなります。

ACD(Automatic Call Distribution)

ACDは「自動着信呼分配装置」を意味します。顧客からの着信や、システムが接続したコールを自動的に管理、コントロールする装置のことです。

あらかじめ設定したルールに基づいて、適切なオペレーターへの振り分けが可能です。発信者の電話番号や、オペレーターの空き状況またはスキルなどのルールを設定できます。

CMS(Call Management System)

CMSは「コールセンターの運営管理システム」です。

センターに着信するコールの状況や、オペレータ―の応対状況、生産性などを管理するために利用されます。

CMSは、SV(スーパーバイザー)などの管理職が管理します。

CPH(Cost Per Hour)

CPHは「1時間あたりにオペレーターが処理する件数」のことです。数値が高ければ高いほど、コールセンターの効率がよいと判断されます。

電話対応中の時間だけでなく、電話を切ったあとの事務処理まで含まれます。

CRM(Customer Relationship Management)

CRMは、「顧客情報やオペレータ―の対応履歴、応対内容をデータとして蓄積と分析を行い、そのデータをコールセンター内全体で共有するシステム」です。

コールセンターでCRMを活用すると、顧客情報の一元管理ができる、情報のリアルタイムな共有ができるなどのメリットがあります。こうしたメリットから、多くのコールセンターでCRMの導入が進んでいます。

CS(Customer Satisfaction)

CSは「顧客満足度」のことです。オペレーターの対応に、顧客がどの程度の満足感を得られたかを数値化した指標です。

顧客満足度が高いコールセンターとは、電話がつながりやすい、迅速で正確な対応をしてくれるなどが挙げられるでしょう。

IVR(Interactive Voice Response)

IVRとは「自動音声応答システム」です。

AIの発達に比例して、コールセンターで普及したシステムです。具体的には下記の役割があります。

  • 自動受付
  • 自動振り分け
  • コールバック予約
  • SMS連携 など
コールセンターの運営側は、IVRの導入で応答率やCSの向上、オペレーターの負担軽減などさまざまなメリットがあります。

VOC(Voice Of Customer)

VOCとは、「お客様の声」です。お客様の声には、コールセンターに寄せられるものだけではなく、ネットのレビューやSNSでの口コミなども含まれます。

VOCがダイレクトに届くコールセンターには、サービス内容の問題点や商品の惰弱性を浮き彫りにしてくれる働きがあります。

コールセンターでよく使われるカタカナの用語


次に、コールセンター用語のカタカナ編を紹介します。

聞き慣れない用語もあるかもしれませんが、意味を知れば難しくありません。

アウトソーシング

業務の一部またはすべてを外部に委託することです。必要な人員やサービスを、外部(アウト)から調達(ソーシング)する意味があります。

コールセンター業界にも、企業がコールセンター業務をアウトソーシングできる「コールセンター専門の会社」が数多く存在します。

アウトバウンド

オペレーターから顧客に電話をかけるコールセンター業務です。「テレフォンアポインター(テレアポ)」や「テレマーケティング(テレマ)」とも呼ばれます。

業務内容は営業活動がメインとなり、新規顧客に商品などの案内をしたり、既存顧客に新しい商品やサービスを案内したりとさまざまです。

インバウンド

顧客からの電話を受けて対応する業務のことです。

テレオペ・カスタマーサポート・テクニカルサポートの3つがあります。最近では、Webサイト上のサポートページにあるチャット機能などを使い、顧客とメッセージのやり取りを行う場合もあります。

オペレーター

アウトバウンド業務では顧客へ電話をかける方、インバウンド業務では顧客からの電話に対応する方のことです。

企業の顔として、顧客の声にダイレクトに対応する重要な役割があります。オペレーターが受けた顧客の声(VOC)は、商品・サービスの品質向上に大きく貢献します。

スーパーバイザー(SV)

コールセンターのSVは、オペレーターの育成やフォローをする役職です。

コールセンターで働くスタッフと、コールセンターに仕事を依頼している企業とをつなぐ役割があります。SVはオペレーターの採用や育成、そして勤怠管理から業務設計、品質管理まで行ういわば「現場監督」のような立場です。

コールセンターのSVについては、下記の記事で詳しく紹介しています。

スナッチ対応

顧客の氏名と電話番号を聞き取り、あとで折り返しの連絡をすることをスナッチ対応といいます。コールセンターへのアクセスが集中したときに取られる対応方法です。

例えば、テレビやラジオなどの通販番組で商品が紹介されると、コールセンターへ一気にアクセスが集中してすぐに回線が埋まってしまいます。

アクセス集中により待たされた顧客は、購入を諦めてしまったり、クレームにつながることもあるでしょう。それらを防ぐために、スナッチ対応が取られます。

センター長

センター長は、コールセンターの運営や経営をする最高責任者です。

他部署やパートナー企業との調整も行います。また、コールセンターで働くメンバー全員のモチベーションを高めたり、人材育成を行ったりする役割もあります。

オペレータ―は、リーダー→SV→センター長とキャリアアップしていくのが一般的です。

トークスクリプト

トークスクリプトは、いわばオペレーターの台本です。英語のscriptには、台本という意味があります。

トークスクリプトには、想定される顧客からの問い合わせに対する応対方法が掲載されており、コールセンター業務には欠かせません。

顧客との会話見本が書かれていて、「はい」「いいえ」のフローチャートで回答すると適切な対応ができる仕組みになっています。

コールセンターが未経験者でも働きやすいのは、このトークスクリプトがあることも理由の一つでしょう。もしトークスクリプトがなければ、オペレーターによって対応にばらつきが生じて応対品質を一定に保てなくなります。

ボイスロギング

応対内容を自動的に録音し、瞬時に検索・再生するシステムです。「ログ」や「コールログ」とも呼ばれます。

録音された音声は、すぐに検索や再生が可能です。SVなどの管理職が、オペレーターの教育や評価、指導の際にこのボイスロギングを使用します。

コールセンターでよく使われる漢字の用語


最後に、コールセンター用語の漢字編を紹介します。

コールセンター業務に取り組むうえで、心がけたい姿勢を表現した用語もあるのでぜひご覧ください。

一次応答時間

問い合わせを受けてから、最初に回答するまでにかかった時間をさします。一次応答時間が短ければ短いほど、顧客満足度があがります。

すぐに回答できない場合でも、その状況を連絡すれば一次応答です。例えば「オペレーターから折り返します」など一言を伝えるだけでも、一次応答とカウントされます。

一次解決率

顧客の問い合わせ全件に対して、転送やコールバックせず一度で解決できた件数の割合です。

顧客の悩みがスムーズに解決されると顧客満足度の向上につながるため、コールセンターでは一次解決率は大変重要です。

応対品質

オペレーターが、顧客にどれくらいのレベルで対応できているかを表す指標です。

基準は例えば「言葉遣いは適切か」や「マナーを守っているか」などがあります。

応対品質の高さは顧客満足度につながるため、SVや品質管理担当者がオペレータ―の応対品質をモニタリングし、改善に取り組みます。

架電効率

特定の時間あたりに、オペレーター1人が何件電話をかけられるかを表した数値です。

アウトバウンドのコールセンターでは、人件費効率に大きく関わります。そのため、運営側は無駄な業務の改善や、オペレーターの不安を解消して架電効率を上げるように取り組みます。

稼働率

オペレーターの勤務時間のうち、顧客対応をした時間が稼働率です。

給与の支払いが発生する時間をさし、お昼休みなどの無給休憩は含みません。

コールセンターでは、稼働率の目標を80%程度に設定するところが多いです。運営側は、オペレーターの負担が大きくならないよう、適性な水準を保つよう努めています。

後処理時間

顧客との通話が終わったあと、事務作業の処理にかかる時間です。

具体的には、応対記録の入力や顧客から聞いた意見をまとめる、受注内容の入力や他部署への伝言などがあります。

「通話をしながらこれらの作業を同時進行すればよいのでは?」と思うかもしれませんが、同時進行だと会話が雑になってしまいがちです。そのため、通話終了後に行うのが一般的です。

受電

オペレーターが顧客からの電話を受けることが受電です。「受信」や「インバウンド」とも呼ばれます。

似たような単語に「入電」がありますが、入電は「電話がかかってきている」状態です。一方、受電は「入電した電話に出ること」で少し意味合いが違うので注意しましょう。

平均処理時間(Average Handling Time(AHT))

コールセンターにかかってきた1コールに対し、処理に費やした時間をさします。

オペレーターと顧客の通話開始から通話後の処理まで、顧客対応の全工程にかかる時間をカウントします。

何度も保留を繰り返し、顧客を待たせて平均処理時間が伸びてしまうと、顧客満足度の低下につながりかねません。平均処理時間の短縮は、高い顧客満足度を実現するために重要です。

コールセンター用語の習得はキャリアアップにもつながる


オペレーターとして経験を積むと、リーダーやSVなどへキャリアアップできる可能性があります。しかし、誰でもキャリアアップできるわけではなく、オペレーターとしての能力に申し分ないことが条件です。

オペレーターの能力を測る要素には、コールセンター用語の習得が問題なくできていることも含まれます。ほかにも、マニュアルを理解する、電話応対を問題なく行うなど、オペレーターの能力向上を目指すとキャリアアップへつながるでしょう。

まとめ


コールセンターにはさまざまな用語がありますが、覚えるのは難しくありません。

システムの用語や運営側の用語なども覚えておくと、オペレーター業務に活かせるでしょう。用語を覚えて経験を積めば、オペレーターとしての能力が認められキャリアアップにつながりやすくなります。

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